北沢峠→双児山→駒津峰→甲斐駒(2967m)直登ルート

狙っていた。台風一過の晴天。東京出張帰りの新幹線で、「久々高い山登ったろう!甲斐駒じゃぁ!」と衝動決め。23時帰宅、3時起床。高速代をケチり(これが災い)、153号線をブッ飛ばす。
いい感じに飯田山本まで行けたが、昼飯準備とトイレ時間を考えると、6時始発の南アルプス林道バスにはどうにも間に合わない。これを逃すと次便は8時。時間に追われる日常から脱却すべくの登山なのに、自分の思慮の浅さを嘆く。結果、「あぁ、やっちゃった」とあきらめ、トイレもゆっくり済ませ、伊那市のバス発着場仙流荘に着いたのは6:15。

「何この行列?50人以上並んでる」。聞くと、6時発の待ち組みで、現在ピストン輸送中、席に余裕あれば同乗可とのこと。8時便を覚悟していたが、ラッキーにも7時乗車。
Kaikoma01


一般車不可の南アルプス林道を約1時間バスに揺られる。7:50北沢峠(2032m)着。最終バスは16時。乗り遅れたら。。。ジエンド。
Kaikoma03


9:20双児山(2649m)着。ここまでの1.5時間は、眺望のない白樺林をひたすら登ってきた。涼しくてTシャツ一枚で丁度いい。双児山山頂手前でハイマツとなり、どっかぁーんと眺望が一気に広がる。あまりの素晴らしさに、頭が空っぽになり、言葉が出ない。登るべき甲斐駒が見え出したがまだまだ先。
Kaikoma04


陽が上がるとともに、下から雲が上がってくる。
Kaikoma05


とにかく天に向かって歩くだけ。登り切らないと次は見えない。
Kaikoma90


10:00駒津峰(2752m)に到着。甲斐駒と文字通り対峙。「うっひょー!すげぇー!」と声が出る。圧倒的な存在感。18ある駒ケ岳の最高峰。積雪はないのに花崗岩で雪山に見えるのが特徴。「こんなん登れるか!ここで十分」と引き返す人もいた。「マジ、これを登れと言うのかい。。。」と隣の若者がグチる。ここにリュックを置いて登る人もいる。ここからが本番。登るべくルートを目で追い、トレッキングポールを仕舞い、最後の気力を振り絞る。山頂までは1時間ちょっと。
kaikoma1


頂上を目指すには、直登とトラバースの2ルートある。同じ山に二度登るほど時間に余裕がある人生ではない。「どうせ登るなら険しい道で」と、最初から前者に決めてここに臨んだ。直登ルート六万石を超えねば頂上へは行けない。赤ペンキ↑を頼りに、大きな岩を何個もよじ登る。普段の中低山登山では使わない筋肉が悲鳴を上げて痙攣気味。
Kaikoma07


想像よりキツかった六万石を登り切り振り返る。万里の長城のようである。頂上はまだ先。とにかく登るだけ。誰も止めないし、誰に強制されている訳でもない。登りたいから登っているだけ。
Kaikoma08


頂上まで、もう少し。まるで月面のような白いザレ場を慎重に登る。
Kaikoma09


あと少し。次に置くべき足の位置を確認しながら、青い空に向かって一歩一歩足を進める。
Kaikoma10


山頂でくつろぐ人が見え出した時、「ん?ペンギンの置物?」と思ったのはライチョウ。初遭遇。ヒナ4匹もいる。近づいても全然逃げない。会えるのは心がキレイな人だけらしい(ウソ)。



そして11:30山頂到着。何度も写真で見た場所。南アルプスを登るなら、まずはここに来ようと思っていた場所。写真撮影以外ほぼ休みなしで3.5時間。
Kaikoma94Kaikoma93
Kaikoma12


360度何も遮るものはない。全てが見える。100名山の1/5は見えているかも。中アと御嶽が肩を並べる姿も、八ヶ岳の全貌も、この南ア北岳と間ノ岳も、鳳凰三山地蔵岳オベリスクも初めて見る。残念ながら富士山だけは雲隠れ。
Kaikoma13


頂上から大パノラマを堪能したが、これだけでは満足しない。3000m級の山に登ったら、やりたいことがある。ずばり「目も眩むようなガケのエッジに立つ」である。非日常を味わうために、ここに来た。誰もいない駒ケ嶽神社祠側黒戸尾根の絶壁へ移動し、エッジに座り、足を投げ出し、空中浮揚。宝剣ほどではないが、かなりのゾクゾク感。
Kaikoma14
Kaikoma15


後ろ髪を引かれながらイヤイヤ下山。本当に降りたくなかった。遥か後方からまだ下っている人多数で「最終16時のバスには余裕やろ」と、時間を気にせずチンタラ下山。一歩歩く度に小さくなる甲斐駒を何度も振り返り、北沢峠を目指し、ひたすら歩く。下り嫌いの私には拷問。ヘロヘロで北沢峠バス停に着くと。。。。誰もいない。。。。「これってヤバイ状況か?」と、20kmの林道をトボトボ下山する自分の姿が頭をよぎる中、おじさんが寄って来て「下山するの?山梨側?伊那側?もう4:20、とっくにバスは出てるわ。ちゃんと時間守らな困るよ。ゆっくり降りてくるのはみんな泊まりの人や。バス追いかけるから乗りな」とノアの箱舟ならぬ、伊那の助けバン。最終バスに乗り遅れたバカ野郎のフォロー係がいるとは聞いていたが、まさか自分がそのバカ野郎だったとは。。。「ご迷惑をお掛けします」と平謝りし、バンに乗り、途中でバスに合流。
行きも帰りも決められた時間すら守れず、人の好意やらで事なきを得た1日。最近の自分のダメさ加減、てきとーさ加減を猛省するも、いつもの153号道の駅平谷の温泉に入ったら。。。全て忘れた。こんなバカ野郎に山を登る資格はないが、山登らーはみんなバカ野郎だから又登る。

何だかんだと、登り3.5時間/下り3時間、11km、累計標高差1729mの山行完。

ps:何度も出会い仲良くなった長野市のOL二人組、磐田市の元気なご夫婦、ありがとうございました。また、どこかで。
Kaikoma92


で、とうとう買ってしまった。制覇した100名山だけは、買うことにした。
Kaikoma91

(2014/7/12)

コメント

No title
こんばんは!

すごーーーい(゜∇゜)!!!
遠くからしか見た事のない甲斐駒ケ岳!
伊那から日帰り可能なんですね!
とはいえ標高差1729m・・・
朝6時のバスに乗れたとしても、私には無理かも(^ ^;)
夕方4時のバス、乗り遅れる事間違いなし(笑)

山頂からの景色、やっぱり全然違いますね!
雲の上にいるみたい~☆
7月の3000m級、気温はどの位なのかしら?
いつかもっと体力ついたら(衰える一方だが)
絶対行きたいです~♪
No title
mokosさん、こんにちはです。

登ってきましたよ、甲斐駒。
ずっと「初南アルプスは甲斐駒!」と決めていたので、長年の思いが叶い、満足しています。
一番びっくりしたのは、その圧倒的な「存在感」です。
2つ目の山駒津峰の頂上に立って、初めてその全貌と向き合うのですが、まさに圧倒されます。

北沢峠で降りると、左甲斐駒、右仙丈ケ岳なのですが、私のバスでは、みんな右で、私だけ左でした。
仙丈ケ岳はカール地形で稜線も美しい女性的な山なので、甲斐駒より登り易いそうです。

難点は「最終バス16:00」があるので、ちょっとせわしないですかね。
是非に、愛する旦那さんと、見事に乗り遅れてバカ野郎夫婦になってください。
No title
ps

>7月の3000m級、気温はどの位なのかしら?

同じ時期、木曽駒の登った時は肌寒く、長袖必須でしたが、今回は頂上でも、半袖でも暑いぐらいでした。
ただ、ハワイでも行って来た?と言われるぐらい、日焼けして、数日後一皮めくれました。
そういう意味では、直射日光浴びまくり、紫外線も強烈な高い山は、女性にはキツイですね。
No title
テスト
No title
あれっ!?
FC2にお引越ししました?
では早速リンクしておきまーす(*^^*)
No title
mokosさん

ひどいですよOCN。「もうブログ止めるから、勝手に引っ越して」って。
mokos先輩を見習ってFC2に引越しです。

管理者のみに表示

トラックバック