2016年11月の記事 (1/1)

霊峰富士 (積雪期+ナイトハイク=敗退、最低な1日)

いよいよ日本一高い場所でタバコを吸う日がきた、と勇んだが。。。。。。最低な一日だった。
この24時間で色々なことがあり過ぎて、何を書いていいかよく分からず。山レポというより、ただの不運な一日の忘備録です。

まず、この一週間超多忙でずっと会社の隣のホテル暮らし。昼か夜か平日か休日かも分からない状況。この時期に富士山に登ると決めているが「今年は無理かも、12(土)以降なら行けるが。。。」と富士土木事務所のスカイライン冬期閉鎖情報を見ると11/10(木)14:00との発表が。「ヤバイ、明日じゃん。。ここ3週間休みなく働き詰めだったので、何とか登ろう」と調整し、「後頼むわ、ちょっくら登ってくるわ」と15:00に退社。

駅の近くに路駐していた車に戻ると「ありゃ、貼られてる。。」。このキップの意味未だ判らず。8ケ月前にも貼られたが、ネットで調べると「放っとけばいい」とあり、そのままだが何の督促もなし。でも当然イヤな気分。これがこれから起きる不運の前兆だと気付けばよかった。
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帰宅後、ダッシュでパッキングし、高速をぶっ飛ばす。前夜20時から昼15時まで19時間、不眠で働いた続きなので眠い眠い。襲ってくる睡魔に負けないため、眠気覚ましガムを次から次へと口に入れる。計20個ぐらい食べた。

19:00富士宮市に着き、12時間振りの食事。食べ終わると腹の調子がおかしいことに気付き、トイレに飛び込むと、滝のような下痢。空っ腹に、刺激の強いガムを20個も食べたせいである。

その後、いつもの不思議な温泉施設に入る。下駄箱の番号は「不二山」。
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何度も巨大な鹿とぶつかりそうになりながらスカイラインを登り、21:00五合目着 (今日の結果はタヌキ4:鹿10)。 誰一人いない。車から出ると恐ろしく寒い。とても素手ではいられない。見上げればすごい星。富士宮、富士、御殿場の夜景くっきり。3:00にアラームセットし、22:00就寝するも、2:00前にトラブルの電話で叩き起こされ、誰もうれしくない深夜のお祭り騒ぎ。3:00なんとか御神輿を降ろせ、「まぁ、登ろっか」と完全防寒スタイルに変身。ヘッデン付け、真っ暗な登山道を登りだす。8:00頂上、10:00下山開始、13:30駐車場、14:00スカイライン閉鎖に間に合う計算。
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登り出して5分、かなりの雪であることに気付き、アイゼンとピッケルを取りに車に引き返す。富士山の、しかも積雪期の、しかもナイトハイク。危険好きに産んでくれた母親に感謝。
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しかし眠い眠い、半分寝ながら歩いている状況。6合目の宝永山荘。この写真を撮った直後に左足に激痛が走り、「イッテェー!!!」×5の叫び声とともに崩れ落ちる。何が起こったか理解できなかったが、写真に写っている支柱に左ももを思いっきり痛打したようだ。何も見えない極寒の中、半泣きになりながら数分マッサージ。何とか立ち上がるも、完全ビッコ。よく見ると支柱には蛍光ラベルが貼ってあるが、全く気付かなかった。
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「歩いてれば痛みもとれるわ」とタカをくくっていたが、痛みは増すばかり。手袋越しに触っても左ももが若干腫れているのが判る。膝を上げる度、左足に体重を乗せる度に痛みが走る。雪も深くなってきた。所により膝上まで。「全然踏ん張り効かん。頂上なんてとても無理。。。どうしよう。。。とりあえず新7まで頑張って登って御来光だけでも」と。
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鼻水止まらずヘナヘナで、4:40なんとか新7合目御来光山荘2780m。御覧の通りの深雪。ショータイム開始まで40分。死にそうに寒いので、生命の気配も音もない漆黒の世界で雪上足踏み。
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ようやく来た。。。。
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来た。足先痛いので足踏みはエアージョギングに。
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この辺りの色はサイコーだった。地球と太陽が作り出す、言葉では言い表せない色。写真ではこの凄みは全く伝わらない。
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グイグイ来る。。。。足先の感覚がなくなってきている。風も出てきて体感マイナス10度。エアージョギングはエアー短距離走に。
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来た。。。。こんなところで何をやっているのだろう私。
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来た。。。。人間の悩みなど意味がないことを感じさせてくれる。
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来た。。。。宇宙を感じる。
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来た。。。。命を感じる。
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来た。。。。下界に戻りたくないが戻らないと死んでしまう。
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地球はこんなことを、46億年×365日繰り返してきた。1回もサボることなく。
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足は凍傷寸前で歩かないとヤバイ状況。水筒のお茶もシャーベットになっているので血流も凍りだしてるかも。。「頂上目指す?」と自問するも、「どの口がまだそんなこと言うのか!足壊れてますがな、諦めな」の返事あり下山を選択。身体冷え筋肉強張りよけいに痛むため、溶岩道よりブル道を選択し、ビッコひきながらゆっくり降り、8:15駐車場へ。
ある意味よかった。頂上目指し途中で動けなくなっていたら。。。誰かと登っていて自分の不注意のために頂上を諦めてもらう状況にならなくて。。。と自分を納得させた。「でも何か富士山に嫌われたなぁ」とへこむ。
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車のヒーターをかけると強烈な睡魔が。スカイライン入口まで何度も意識が飛び、10回ほど落ちる。正気に戻る度「ヤバイ、本当にヤバイ。何とかせねば、500%事故る。今すぐ車を停めて寝ろ」と脳死状態の脳で命令を出すも、心身とも完全硬直状態。ものすごい重さで閉じようとする瞼。密着したら最後。何度も顔を振り、気力を振り絞り、何とか西白塚駐車場に。秒殺で1時間爆睡。起きると頭スッキリ。「本当にヤバかった。。。」とボーっと目前の大霊峰に見惚れる。
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まだ朝10:00、「時間あるから下道で帰ってみよう」と、国イチまでの道を探る。
前から行きたかった全国1300の浅間神社の総本山浅間大社を通るので寄ることに。大社の駐車場に入るため、メイン道を右折しウロウロしていると、後ろのバイクに停められ、「ここ右折禁止ね、知らないの?停めたからキップきらない訳にはいかないから」と太った警官のどうでもいい仕事への情熱。「イヤな街やね、観光客カモにキップ切って」と捨て台詞吐き、ケチが付いたので参拝もやめ。「ここまで富士山に嫌われたか。。こういう何をやっても裏目にしか出ない日もあるわなぁ」と諦める。どんどん溜まる違反きっぷ。この調子だと1年で365枚溜まる。
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国イチはビックリするほど順調だった。「こういう一日だから、まだ何かあるかも」と注意深くぶっ飛ばす。由比から蒲郡までほとんど止まらず、家まで260kmを4時間で走破できた。昔は渋滞する箇所がいくつもある記憶があったが、バイパスが整備され静岡全域は無料高速道路。これで右折禁止の7000円の半分は何とかなった。
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帰宅後、一週間振りに会ったかみさんに土産話のついでを装い、さらっと二枚の違反キップの話をすると。。。怒られた。

(2016/11/10)