2014年10月の記事 (1/1)

白川/加子母川 (岐阜県中津川市)

永年、川に遊ばせてもらっているが、未だに美しい川を見ると興奮する。私の中では、きれいな女性を見るのと、感覚的にはほとんど同じである。川は色々なことを教えてくれ、色々なものを与えてくれる。こんなに泳げる綺麗な川がたくさんある中部地方にいることを幸せに思う。

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それでは恒例のMVRの発表です。今年のプレゼンテータはこの方です。。
「こんばんわ、松たか子です。大役仰せつかわり光栄です。私もきれいな川大好きです。今度凍らせてあげます。では発表します」(ドロロロロロー)「2014年度MVRは。。」(5秒タメ)「。。。。霧ケ滝さんです」

今年は梅雨長く、夏短かく、週末はいつも雨だった。行った川の数も圧倒的に少ない。
そんな中、ずっと泳ぎたかった霧ケ滝。ようやく泳げた。沢を登り、大好きな柿其渓谷の底力を知った。それは「♪ありのーままのー」の圧倒的な歌唱力で底力を知らしめた松たかこ同。副本部長のアブの刺され具合も忘れられない。

ということで、ここに2014年川終いを宣言します。では、「みなさん、セミの声がするまで寝てよし!」

(2014/10/13)

霊峰白山(2,702m、平瀬道)

猿投山に登った三連休初日。「明日はどこ登ろっかなぁ」とyahoo天気を見ると、石川県白山市は晴天マーク。「よっしゃ!いざ白山大魔王!」と、かみさん実家に前泊すべく郡上に向かう。ちなみにうちのかみさんは、あくび娘の唄を二番まで唄える強者である。

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朝3時起きで郡上を出発し、真っ暗な156号線をぶっとばし、御母衣ダムを越え、国道を外れ漆黒の林道を30分登る。「あっ!たぬき!」「おっ!オコジョだ!」とナイトサファリ状態。5時前、白水湖キャンプ場の平瀬登山口着。既に駐車場は一杯。計50台はいる。「みんな頭おかしい。。。」と思いながらヒーターをかけ、1時間仮眠し、明るくなった6時出発。
案内板を見ると、登り4h50m/7km。「大体こういう時間は、大げさに書いてあるものや。そこまでかからんやろ」とタカをくくる。


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登り出してすぐ足が重いことに気付く。「何か変。アドレナリン出てへん」。胃が張った感じがあり、朝飯も食べてない。考えると12時間何も食べずに登山に突入した。山頂までの計18時間、何も食べないつもりでいる。「まぁ、寝起きだからかな?今日は超スローペースで行こう」と足を進める。


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白・黄・紅・緑の見事な景色が広がる。しかし、依然として調子出ず。もうバテバテ。おばちゃん達にガンガン抜かれる。


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2h11mかかって大倉山山頂(2038m)。この辺りから登るべき白山が目の前に拡がる。見るからに火山である。想像していたのとちょっと違う。依然として調子出ずバテバテで、カラータイマーは点滅。


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乗鞍をバックに「♪津波のような激しさでぇ」山を飲み込む雲海。言葉を失う程素晴らしい絶景をずっと背負いながらひたすら歩く。御嶽やら北アもよく見える。よく見ると富士山も見える。「石川県からも見えるとは。。」とビックり。
しかし、既にバテバテの2乗で、カラータイマー高速点滅。延々と続く急登を、10歩進んで10秒休みを繰り返す。「こんなペースじゃ、いつまで経っても着きませんがなぁ。。。とにかく足を前に出していれば何とかなるかなぁ」と自虐的につぶやく。この辺りから「敗退」という言葉が頭をよぎる。


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延々と続く登りを何とかクリアし、ハイマツ拡がる室堂平から噴煙上がる御嶽を望む。バテバテ3乗。汗の量ハンパなし。既にカラータイマーは点滅する気力もなく完全消灯。歩きながら体力回復を目指す。


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ようやく室堂ビジターセンターが見え、ちょっとホッとする。


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ここからが最後の正念場。写真では丘にしか見えないが、かなり高く、その存在感はすごい。最終登山道は石が敷き詰められており、段差小さく歩き易いが、もう体力完全にゼロ。ここまで来て敗退はないが、エンスト間近。とにかく登ろうと、上を見ず、一歩一歩足を進める。上を見ないのは「まだあんなにあるのぉ!?」とめげるのを防ぐための自己防衛。


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バテバテ4乗の2乗。虚弱体質のモヤシっ子さながら、ちょっと登っては何度も休みを繰り返し、中盤でついに「あかん、もう動けん」。この時点で、心の中では敗退。悲しかったが敗退を認めざるを得なかった。石に腰を下ろし、「しょうがないなぁ」と、ポッケををまさぐり、シャキーンの音とともに、前日ALPENで兄ぃーちゃんの口車に乗せられ購入しておいたアミノ酸を口に流し込み、「うっしゃぁー!元気ハツラツ!パワー全開!」と歩き出す。しかし、「ドラゴンボールの『せんず』みたいにそんな即効性ある訳ないわなぁ。やっぱソルマックみたいに『バテる前に飲む!』でなきゃ」と、現実に引きずり戻される。
背景のかっちょいい山は別山で、かなりヘビーらしい。


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そして何とか頂上に到着。「どや、俺の脚にかかれば、こんなもん屁の・・」と大口を叩ける状況にはない。結局、入り口案内板の表記を越える5h15mかかった。とほほ・・・


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眺望は最高。思わず「うぉー」と声が出た。みんな雲上の人。全ての疲れが吹っ飛んだ。これが『せんず』であった。


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雲海という大海原に島のように浮かぶ、立山連峰、穂高連峰、乗鞍、御嶽。剱も槍もくっきり見える。


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時間も体力もなく、お池巡りはなし。絶景をおかずに、18時間振りの飯。食欲は全くないが、食べなければエネルギーを生み出せないので、義母厚子ばぁちゃんが作ってくれた大盛りのちらし寿司を無理矢理ほおばる。(こんなぎょうさん食えんつぅーの)


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帰りもひたすら歩く。アミノ酸がようやく効き出したのか、ちょっとは楽になったような気もするが、フラフラ。3.5時間かけてゆっくり下山。車に戻れた時の安堵感と言ったら、言葉では表せない。登山道口で振り返り一礼。


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温泉に入り、家に帰る気力なく、かみさん実家にもう一泊。室堂センターで購入したお茶(400円)の空ボトルは、気圧差で見事なくびれに。(そこまでくびれんでもえぇのに。。。)


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体調による部分が大きいが、今まで登った山行の中でダントツにキツかった。何とか頂きに立つことができたが、心の中では完全敗北。自分の体力がまだ十分でないことを思い知らされた。体重ももっと落とす必要がある。
平瀬道の眺望は見事。晴天と見事な雲海に恵まれたのもあり、頂上ではみんな「今まで登った山で一番素晴らしい」と大喜びしていた。
塩レモンキャンディ(アサヒフード)はグッドであるが、急登りで口に入れていると呼吸がうまくできないかな。
新しい靴はまだ馴染めず、変なところに力が入るようで、もっと履き馴れる必要があるかと。

本当に疲れた山行であった。
次にかみさん実家に泊まらせてもらう時は、「荒島岳」である。

(2014/10/12)

小秀山 (1,982m)

御嶽噴火から一週間。連日捜索の模様が放送され、当時の詳細も明らかになってきた。噴火翌日は猿投山から噴煙を確認したが、もっと近くから自分の目で見ておこうと、御嶽の隣の山へ向かう。


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3時起きで下道ぶっ飛ばし、6:15乙女渓谷キャンプ場着。既に先着は10台もあり驚き。それはロングトレックの証し。気温は10℃以下。半袖では寒いので長袖着よっと。。。。ない。。。やってもぉーた。前回使用後替えを忘れた。あまりの寒さに不安になり、入山中止しようか悩んだが、「予報は晴天、陽はすぐ上がる。上がれば逆に暑くなるはず、耐えれなくなったら即撤退しよう」と結論付ける。
おNewの靴、おNewのザック、お初の山、長丁場、被災者慰霊、色々な感情が交差する中、二の谷登山口から登り出す。

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序盤1hは、こんな美しい渓流に沿って登る。次から次へと景勝ポイントがあり、とても楽しい。登りだし10分後には汗が出始める。頭上から救援ヘリのプロペラ音が何度も聞こえる。


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烏帽子岩とやら。。。。座りたいが、寄り道してる時間はない。


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谷をかなり奥まで歩いていくと、「ん?道がなくなった。間違えたか?」と、顔を上げると、目の前には巨大な夫婦滝。びっくり。想像していたよりずっとデカい。


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ここから2h、尾根に乗るまではかなり手強い登り。垂直の岩場「かもしか渡り」も三点支持に注意し難なく突破。ロープ場は、本当にロープなしでは登れない険しさ。こういう山なので、出会った女性は2名だけであった。


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そそり立つ「かぶと岩」にそそられる。かなりの尖り具合である。「あれに立ちたい」とヨダレを拭く。


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ハァハァ、ゼイゼイ、汗だくで辿り着き、切り立った鋭利なかぶと岩の上でパチリ。やっといい感じの自分の写真が撮ってもらえた。撮ってもらったお姉ぇーさんが「よく、そんなところに・・・」と言うが、言っている意味が判らない。


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ここから1hは尾根道縦走になり、急に楽になる。白山どっかーん。富士山みたい。今年中に登りたいなぁ。。


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中アもどっかぁーん。ほーけん元気か!
よくよく考えると毎週ほーけんを見てるような。そのうち「変なオヤジに付けまわされ困ってます」とほーけんからストーカー被害届が出されるかも。


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あと50mで頂上という所で足が痙攣し動かなくなった。「やばい動けん。無理して足が壊れるより」と、座って筋肉を揉み解し、何とか復活。次からは痙攣対策に塩キャンディ持っていこっと。
普段はひっそりとしていると聞く山頂には10人以上。ゆっくり目に歩いたのもあるが、出発から4.5hかかった。大パノラマ。初めて剱岳様も会えた。


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目と鼻の先には、ものすごい量の水蒸気を上げる御嶽。それはまるで地球の息吹。まずは合掌。一週間経った今でも、ものすごい水蒸気。噴火当日の凄まじさは想像もできない。

我が日進市を含め、全国に25ある御嶽山の最高峰。こんな噴火を75万年も繰り返してきたらしい。地球の歴史を1日に例えると、23時59分59秒に誕生した人類の小ささを感じずにはいられない。
富士山、白山、立山と並ぶ山岳信仰の山で、仕事仲間に”親父さんが御嶽教の修験者”という人がいた。名古屋のド真ん中にある彼の家を訪問した際見たものは、庭にそびえる3m以上のミニチュアとは言えないミニ御嶽山。昔はもっと巨大で、これでもかなり小さくしたと言っておった。太古の昔から、人は畏怖、畏敬の念を持って接してきた山。


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登ってきた二の谷ルートでの下山は険しすぎて無理と聞き、三の谷ルートで3.5時間。かぶと岩で写真を撮ってもらった土岐から来た娘さんとそのお父さんの3人で山情報を交換しながら下山。(ありがとうございました。またどこかで会ったら声をかけてください)


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小秀山の感想としては、「この山、相当面白い」ということ。序盤は渓谷、中盤はキツイ登り、終盤は稜線縦走、眺望は見事、かぶと岩サイコー。大概の山登っても筋肉痛を感じない身体に改造済みであったが、忘れていた筋肉痛を思い出させてくれた。
新ザック完璧で大満足、新ズック。。。。思ったよりフリクションなくダメ。


(御嶽噴火に思うこと)
何の罪もない山を愛する人達が、山に殺されたとも言える今回の噴火被害。同じ山登らーとして、どう受け止めればいいか咀嚼できない。登山は、自分の限界や自然との戦いであり、常に危険と隣り合わせである。滑落、落石、天候急変、雪崩、熊との遭遇、飲料水切れ、高山病、怪我での歩行不能などを考え、これに対し準備、計画、装備、訓練を行い、当日の自分の体力、体調、天候と相談しながら、自然に畏怖の念をもって挑み、楽しむものである。しかし、誰も「噴火」というものを想定していなかった。非現実過ぎて想定できないのである。こんな危険や苦痛を受容してまで行う登山というものの魅力とは何であろう。誰もうまく説明できないと思う。日が経てば、入山規制が解除され、私も含め、また多くの人がその頂上を目指すだろう。複雑な心境である。

今はただ、亡くなった方のご冥福を祈るとともに、過酷な現場で捜索に尽力する自衛隊員および関係者の苦労が報われ、行方不明者全員が家族の元へ帰れることを祈ります。

(2014/10/4)