2014年08月の記事 (1/1)

冠山 (1257m)

夏というのは暑いものである。暑いから「夏」というのである。例年は、May-Jの「ありのままで」よろしく、嫌と言うほど「猛暑日」という言葉を聞くが、この8月の猛暑日はたった4日だったらしい。松たか子の「ありのままで」並みである。その上、週末はいつも天気が悪い。
ということで、今日は”泳ぐ”より”登る”を選択し、あわよくば”泳ぐ”もと下心を抱きながら、前からずっと行きたいと目を付けていた「奥美濃のマッターホルン」こと冠山に一人向かう。
ダムで水没させられた徳山ダムの更に上流。福井との県境冠峠を目指す。遠いとは思っていたが、実際は想像していたより、ずっと遠い。家から2.5時間。

これが「奥美濃のムッターハム」、もとい「奥美濃のマッターホルン」。尖っている。
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冠峠が林道の終点。ゲートがあり福井側には行けない。先客は7台程度。「こんな山奥までくる人って、どんな人かいな。。。」と思ったが、自分もここにいるので何も言えない。
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テクテク歩いて、冠山の麓、冠平に着。この尾根道を行けば、能郷白山に行けそうだが、クマ笹の上を歩ける積雪期でないと無理らしい。
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ロープ場となり、垂直に登っていく。おばちゃん達は「人生最大の試練」的なことを言っているが、アスレチック公園に毛が生えた程度。
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10分もかからず頂上へ、登ってきた林道が小さく見える。
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頂上の三角点と標識。登山口からここまで、ノンストップで1時間程度。もっと険しい、危険極まりないルートを期待したが、登山というよりピクニック的で、もの足りなさ過ぎ。
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頂上は越美の山々の360度パノラマ眺望。雲が山にぶつかり、龍が如く舞い上がり、また降りる姿が面白い。「登りたい山リスト」に入れている能郷白山、荒島岳、白山や、徳山ダム湖もよく見える。能郷白山は真冬に登ろうと計画している。石川から来た御夫婦に説明する際、「能ひろみの『能』に、郷ひろみの『郷』です」と言いそうに。。。ならない。
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頂上で2時間ほど過ごしたが、陽もまだ高い。”あわ良くば”計画を思い出し、来る時に目を付けておいた、きれいな淵へ移動。
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水着も持ってきてない。誰もいない山奥。「しょうがないなぁ」と、「♪ありのままのぉー」姿に着替え、冷やっこい清流で火照った身体を急冷する。万が一、人が来たら、「助けてください!今、追いはぎに襲われて」とか、「ぼく人間じゃありません。ジュゴンです」と言い訳すれば、納得してくれるだろう。
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帰路、ゲリラ豪雨い見舞われ、山と雲が融合した素晴らしい景色が現れる。すごいなぁ、自然って。
川で身体が冷えたのもあり、8月と言うのに「♪少しも寒くないわ」といえる状況にあらず、ヒーターをつけて帰った49の夜。
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その尖った風貌からから、ずっと登りたいと思っていたが、拍子抜けした山であった。

(2014/8/30)

霧ケ滝 (長野県南木曽町)

40代最後の夏である。今年も夏休みはなし。何のために生きているか判らなくなる時がある。「不惑の40代」は悩み続けた。50代で天命を知るらしいが、自分の天命は「自然と遊ぶこと」であることを既に知っている。色々考え悩むことは多々あるが、とにかく「頭を空にして、夏は遊ぶ」が自分のPrincipalである。

今日は、ここ数年来の念願であった作戦wを決行すべく、マイ川へ向かう。ここ2.5年、どうやったら辿り着けるか思案していた。辿り着けるかは半信半疑の場所。

林道をテクテク歩き、以前から目をつけていた踏み跡を探り、川原に下りる。川原に降りれれば勝算はある。ここからどうなるかは不明であるが、副本部長の防水リュックに必要物のみ詰め込み、ひたすら沢を登る。あまりに美しすぎる。さすが、マイ川である。大金持ちだったら、この渓谷を買い占める。
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大岩を何個もよじ登り、冷やっこい淵を泳ぎ渡り、ひたすら沢を登る。
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沢を30分登り、ついに目の前に現れた霧ケ滝。ここで溺れることが数年来の念願であった。アブもおらず快適。。。。。右下副本部長も、この後起こる惨事は想像もしていない。
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エントリし、はやる心を抑制し、慎重に近づく。水量は少なめであるが爆音が岩壁に轟く。
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文字通り、滝に揉まれる。危ない、危ない。自然にとってみれば人間の命なんて微塵もない。
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想像通りに美しい。遠目の映像では、スーパー銭湯の「打たせの湯」にしか見えないが、こちとら命がけ。首の骨も折れそうな水圧。背中にあたる水が、火花のごとくバチバチと音をたてスパークする。



滝直下は風圧と飛沫がすごく、息苦しいほど。グリップできる岩はほぼなく、1cmの出っ張りに指先を引っ掛け流れに抗う。暴風吹きすさび、体温はどんどん奪われ、身体がガクガク震える。カメラ操作しようにも、手が10cmも震え、コントロールできない。脳の命令通りに動かない手の震えを見ながら、「人間の身体はこんな風になるんだ」とびっくり。帰宅後も、寝るまで鼻水止まらず。



水中はエンジェルダストのように水泡がきらめく。水圧、水流きつく、半分溺れた副本部長が目の前を流れる。



「念願叶って、いい一日だった」と引き上げる頃から、アブに襲われ出し、2人とも刺されまくり。あと少しで安全地帯というところで、副本部長から「右目の横やられました」と被害届けあり。見ると蚊に刺されたようなふくらみが。「大したことないじゃん」とタカをくくっていたら、時間とともにドンドン腫れは肥大し、
→10円玉大の虫さされ
→右目全体の目んぼ患った子供
→恋人と喧嘩して泣き明かしたOLの翌朝の顔
→恋人と喧嘩してグーパンチで殴られたOLの翌朝の顔
→リアルお岩さん
→15ラウンド右目だけ殴りあったボクサーの顔
に急変。右目は完全につぶれ、特殊メイクとしか例えようがない恐ろしい形相。タブレットで応急処置を調べようとするも、気付くとネットサーフィンで脇道にそれ、「ボクサー」やら「美人ラウンドガール」やら「お岩さん」を検索している相棒想いの私。スーパーで氷、薬局で抗ヒスタミン剤購入し、手当てするも効果薄し。どこまで腫れるのかという興味もフツフツ沸きだした頃、あれこれ思案し、熱々ホット缶コーヒーを30分患部に当て続けたら、魔法のように「恋人と喧嘩してヤケ酒飲んで、泣き明かした翌朝の二日酔いのOLの寝起きの顔」レベルに回復。虫刺されは「冷やす」でなく、「解毒のため温める」が正解であることを実証でき、医学に貢献できたと2人で祝杯。

大自然に遊んでもらうには、覚悟が必要であり、命懸けである。

(2014/08/02)