2012年01月の記事 (1/1)

理想のギターを作ろう6~7 (ピックガードが来た編)

【6.ピックガードが来た】

数年前からずっと目を付けていた胡散くさいpickguardparadiseのピックガード。数回のメール交換で発注。Fenderストラトの標準サイズ、HSHは標準位置、外郭ネジは11、セレクタスイッチの穴は必要だがボリュームとトーンは不要、FRTであることを通知。「OK、OK」とかなり適当な返信。今回の「理想のギターを作ろう」プロジェクトで一番心配な部分。商品$65+運賃$12=6,070円なので高くはない。支払いはpaypal。

発注から一週間でピックガード無事到着。。。。。。評価が難しい。どうなんだろうという感じ。アクリル板の裏にパソコンで印刷した写真を貼り付けた感じ。。。。でなく貼り付けてある。悪意を持った商品とは思わないが、最初見たとき、ちょっとびっくり。あれだけの複雑な柄をプラ系素材にどうやってプリントするのだろう?とずっと謎に思っていたが、そういうことかと。。。言われてみればミラー系ピックガードもこの製法なので理解できないこともない。しかも、分厚い。普通のピックガードの1.5倍ありそう。カッティング、仕上げ具合は結構丁寧でOKだが、正直お薦めできません。
Pickguard_thin

で、問題が3つ。
①アクリル板であること
 塩ビ(PVC)でなく、透明度、強度は高いが加工しにくいアクリル板である。ペキってやらないように、加工にはかなりの労力と細心の注意が必要。Tさんもピッグガードの加工は苦手である。
②分厚さから来る問題。
 演奏するのにぶ厚いこと自体は問題ではない。ただ、22Fの下の部分はピックガードの上に乗ることになるので、この厚さではネックが浮くのではないかと。それを補正するため、ネック側の接合部分を削る必要が出る。しかし、このピックガード用に削ってしまうと、もし後で別の(薄い)ものに変えたら逆に隙間ができることになる。ではピックガードを削ればいいが、結構難しいかも。
③ブリッジがカットされていない。
 寸法図まで送ったのにFRT用にカットされていない。こっちでカットするにも、ネジ穴があり、これにかかってしまう。まぁしょうがないと言えばしょうがない。

フロントSでもいい感じのピックアップもあったので、このHSHピックガードをやめるか。。。とも悩む。とりあえず、下塗装を開始したボディに乗っけてみた。Pickguard_on_naked_body
まぁ、いい感じではある。見慣れてくると「まんざら」でもない。こんな変なピックガードは日本で使っている人はもまずいないであろう。とりあえず、これで前に進もうかと思う。

(2012/1/29)



【7.ピックガードをカット】

ブリッジ部分とネック部分のカットが完了。さすが職人。一番心配していた部分をクリア。
Pickguard_cut
さぁ、このピックガードに似合う数ミリ長めの丸皿小ねじを探そう。(あるんかいな、そんなもん)
塗装も本格開始、色合いを毎週確認しながら微調整をしていく。やるのはTさんで、私は「ここをもうちょっと・・」というだけだが。
その他、考え中事項は、
 ・SH切り替えはタップでなくスイッチ式にしようかなぁー
 ・もしくはVolとToneの2つでFR別にしようかなぁー
 ・FR両方鳴らすようにもしようかなぁー
 ・ノブは数字表記のないネジ式やめレスポのにでもしようかなぁー
 ・VolはBカーブにしてみようかなぁー
悩むことが人間の仕事である。
その他、FRT、ペグ、エンドピン、ネックジョイトパネル、シールドジャックも決め発注済み。
(2012/2/5)

さよなら MusicMan EVHモデル

量産AXISモデルの原型として、'90/1~'95/9の間にMusicMan OBISPO工場で6,000本生産された、MusicMan Edward Van Halen signatureモデル。MusicManはFender創業者Leo Fender がFenderを去った後、「理想のギターを作りたい」と立ち上げた会社で、EVHと共同で作った「理想のギター」がこれ。ヘッド表にはEVHシグニチュア、裏にはMADE IN SANLUIS OBISPO CALIFORNIA USAの刻印。EVHとの契約が切れた後AXISと名乗ったものや表記なし、もしくは日本工場生産されたものはたくさんあるが、これはAXISを名乗る前のEVHモデルというもので、いわゆる本物と呼ばれているもの。
シリアルNo:864** (次オーナーに配慮)
製造年月日:'94/9/6。(EB社がSerialNoから調べてくれた)
発売当時価格:¥390,000

Cimg2108一時期メインギターとして、Liveでも弾き倒していた。いいものであるが、正直自分には合っていなかった。今回「理想のギター」をつくるための資金繰りのため売却することに。娘を嫁に出す親の最後の役目として、ボディもブリッジもペグもピックアップも全てピッカピカに。売却先のHardoffの店長がEVH好きだったこともあり、「大分がんばりました!この価格で何とかお願いします!しばらく売らずに店に飾っておきます。」と懇願され、予想価格(15万)よりちょっと下の12万(守秘義務あるものでもないので公開します)で渋々承諾。

奇跡的に残っていた輸入時添付のMusicMan仕様説明書によると(※は私の追記)

model :Edward Van Halen
      ※正式名称はEVH(シグニチャモデル)。これを、後に作成された(廉価品の)AXISと呼ぶのは誤り
Size :12 5/8"wide 1 3/4"thick 36 5/8"long
weight :8punds.varies slightly with each piece of wood

Body
 Wood :basswood with bookmatched figured maple top
 Finish :High gloss polyeter
 Top colors :Translucent(hand stained) red sunburst
 back/sides color :black
 binding :cream
 bridge :Music man Floyd Rose licensed tremolo
     ※GOTOH製で、ノンフロ

Neck
 size sclae:25 1/2" radius:10" headstock:only 5 7/8"long
 frets :22 - special design unique profile fretwire
 width :1 5/8" at nut, 2 5/32 as last fret
 wood :selected maple neck and fingerboard,
      digitally carved to Ed's specifications
      ※左右非対称で6弦側がFAT
 finish :gun stock oil and hand-rubbed special wax blend
      headstock matches body color
 tuners :schaller M6la with pearl buttons
 truss rod :adjustable - no tools, no componennt removal
 attachement :5 bolts. perfect alignment with no shifting
          sculptured neck joint allows smooth access toupper frets

Electronics
 pickups :2 custom DiMarzio humbucking
       ※B1と現DiMarzio主力商品ToneZone(ともに本モデル用にEVHと共同開発)
 controls :500K volume Pot with "tone" knob
       (the way Ed liked it!)
       ※現モデルもトーンノブには固執  
 switche :3-way toggle pickup selector
       ※EVHモデルは、Axisモデルとは位置が異なる

Evh1

Evh2

Evh3Evh4

Cimg2075Cimg2096

Cimg2101Cimg2077



























今までありがとうね、いい人にもらわれて弾き倒されてください。それがギターというものです。

(2012/1/21)

その後、同店で31万5千円で展示されていました。

(2012/5/2)

理想のギターを作ろう1~5 (ボディ、ネックを選ぶ編)

【1.はじめに】

ギターを弾き続けて35年、いまだにギターが大好きなので、この先35年もギターが好きであるはず。今までそれなりの物を含め数本使用してきたが、思ったほど金はかけてない。長年、名古屋中のギター屋をマメに廻り、欲しいギターを探しているが、新品に興味ない上、ストラトしか興味がないため皆無。あっても、欲しい度80%程度のものしかなく、購入に踏み切れない。

若い頃バイトしていたギター工房ChargeのTさんに話したところ「自分で作るしかない」となった。木もネックも自分で選ぶ、理想の塗装を実現する。完全な理想にはいかないと思うが、5長1短なら上出来である。概要仕様を決め相談したところ、工賃格安で製作頂けるとの事。制作期間6ケ月。もういい歳である。これまで色々大きな仕事を成し遂げても、自分へのご褒美は何も買わなかった。自由になる金もそこそこある。
理想に程遠い人生、一本くらい自分の理想の物を手に入れたい。


【2.過去に使ったギター達】

(1)Morris フォークギター(中1)
  多分\18,000。一生懸命練習したなぁ。Fが押さえれたとき、ホテルカリフォルニアのイントロが弾けたとき、うれしかったなぁ。エレキ弦を張って初めて弾いたソロはかぐや姫の「赤ちょうちん」。

(2)Grecoのサンバーストストラト(中2)
  親戚のお兄ぃーちゃんから譲ってもらったエレキ第一号機。滋賀県からバスでハードケースを運んできたのを今でも覚えている。バスを降りる時、外人さんに「お先に」と譲られたことも昨日の事のように。SSSから、自分で Dimazio Super Distortionを付けSSHにし、EVH黄黒フランケンにペイント。素人仕事で使い物にならなくなり、可愛そうなことをした。

(3)メーカー不明のサンバーストのストラト(大学時代)
  SSHの記憶。先輩から5千円で購入。ヘッドは手書きのFenderロゴ。自分で電動カンナで塗装を剥がし、木目を出し「白樺ギター」と呼ばれていた。弾きやすかった。

(4)FernandessのZO-3
  そのアイデアに感心し、発表直後に購入したが、あまりの弾きにくさに数年で売却。

(5)カスタムのメタ黒ストラト(ちょっと大人時代)
  友達が20万で特注したものを、9万で購入し、5年後に「やっぱ、返してください」となり、6万で返却。'59搭載のHSHでタップでシングル。ロック式でないのでチョーキングでチューニングが狂うが、アームダウン一発で復帰する優れものだった。

(6)Musicman の赤キルトEVH(まぁまぁ大人時代)
  友達の女の子が結婚を機に海外移住する際、「ギター欲しい?持っていけないからあげるよ」と譲り受けた。ハードケースあけてびっくり、当時40万した本物のEVH(Axis原型)。人間工学に基づいて開発されているらしいが、とっても不思議なギター。極上キルト、バーズアイネックのFATネック、フロイドローズのノンフロ。今回の資金調達のために売却させて頂きます。今までありがとう。

(7)Moonのディンキー金ラメ黒ストラト(十分な大人時代)
  憧れてたMoon。Katzeとかいうバンドのギタリストのモデル。Moonには珍しい、HSH、ロックブリッジ、フローティング、バナナヘッド。とてもいいギター、大好き。


【3.理想のギターの仕様】

(1)ボディー
 表は大きめでワイルドなトラ木目Ash、流行のキルトは×、裏は大きな歪曲木目のSwampAsh。木はもちろんwarmothで。
Body_unfinish

(2)塗装
 外郭は濃い青 → 鮮やかなブルー → グラデーション → イエローグリーンのシースルー。裏は鮮やかなブルーのシースルーで木目くっきり。イメージ的にはこんなん。
Color

(3)ネック
 ストラトのスモールヘッド、ライトハンドリバース、24フレローズ指版のメイプル、流行のバーズアイは×、きつくなく大きな木目、ヘッド塗装なし、、StandardThinで6150フレット。ロゴは製作する「Charge」

(4)ピックアップ
 ゼブラHumbackerの組み合わせ、上から黒白-黒-白黒、5セレクタ、タップでシングル。

(5)ピックガード
 長年欲しいと思っていた胡散臭いアメリカの専門業者PickguradParadiseのオリジナルのお気に入り柄を特注。
Pickguard

(6)ブリッジ
 クロームは最初は綺麗だが、経年劣化でくすむのがイヤ。よってGOTOH製 GE1996T-CK(コスモブラック)、フローティング、ナットロックは裏通しでなく、表通し。

Ge1996tck

(7)ペグ
 ブリッジと同じ理由で黒系、独立型ペグ、つまみは六角。やはり世界のGotoh。金ができたらこれを付けたい。
Peg

(8)その他
 1vol、1tone。安っぽくなるが数字がついてないと実際使いにくい。


【4.理想のギターへの弊害】

(1)理想のイメージに叶うBodyがない
 表のみならず、裏も木目にはこだわりがあるので中々ない。特注で裏表の木、木目具合は選べるが、自分の意に叶った木目になる保証はない。木目は妥協できない部分。よって写真のある一点ものから選ぶのが確実。

(2)24Fにすると1弦側のボディーを削らないといけない。
 →Tさんで削れるとのことで問題クリア。
24f

(3)24Fにすると、ピックアップホールの位置が変わる。
 →warmothボディ発注時universal(仕切りなく、pickup部分全体を一部屋)の選択あり問題クリア。

(4)リバースの24Fなんてものは一点ものにない
 →特注になるが、1点ものでないので木目が賭けになる。

(5)pickupは何が好みかさっぱり判らず
 →Chargeにて、pickup試演ギターキットが開発されたので、これで店で扱っている30種のSeymour Duncanは試演できるのでOK。


【5.ボディ、ネックの決定】

warmothで、表トラ木、裏swampを中心に1ケ月研究するも決め切れず。日によって「こっちがいいかなぁ」と変わる。要は「これだ!」という木がない。表がよくても裏がイマイチ、またはその逆。妥協できない部分なのに、何度も妥協しそうになる。正月明けTさんより「今日こんなん出たよ」と連絡あり。「何じゃー、この木、惚れた!ワイルド & せくすぅぃー」である。
Body
Construction Chambered
Wood Flame Maple On Swamp Ash
Orientation Right handed
Control Rout Top Rout
Pickups Strat®, Strat®, Strat®
Bridge Rout Your Choice Tremolo Bridge Routing
Input Jack Rout Strat® Top Jack Rout Jack
Scale 25-1/2 inch
Weight 3lbs., 7oz.
Build-to-Order Price $272.00 → $236.00-

しかし、問題発生。Chambered仕様なので、中に空洞あり、1弦側ボディを削れない。
Chambered
24フレを諦めるか、この木を諦めるかの選択。。。苦しい選択。熟慮し、22フレとしてでも、この木は手に入れるべきと判断。不幸中の幸いは、22フレとすることで、ピックガードが失敗する可能性が↓。何せ、warmothにしろ、pickguardparadiseにしろ、海の向こうの適当なアメリカ人達。こちらの要求仕様通りの物が作られない可能性は低くはない。

ネックもとっても好みの木目のものを見つけた。
Neck
Category : Option
Headstock : StratocasterR
Construction : Warmoth Pro
Orientation : Right Handed Reverse
Shaft Wood : Maple
Fingerboard Wood : Indian Rosewood
Nut Width : 1 11/16"
Back Contour : Standard thin
Fretwire : SS6150 (Stainless)
Tuner ream : Gotoh/Grover (13/32", 11/32")
Fret Number : 22
Radius : 10-16" Compound
Inlays : Cream Face Dots
Nut Install : R3 Floyd Prep,Shelf Only
Neck Finish : No Finish
Scale : 25-1/2 in.
price : $222.00

で、両者合わせて、即行でwarmothに発注(shipping cost $78.39)。
まずは第一関門突破。

長年育んできたアイデアと、理想を詰め込んだギター製作プロジェクトが始まりました。

(2012/1/9)